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産業カウンセラーは、働く人の心の悩みや職場の人間関係、キャリアの相談に乗るカウンセラーです。この記事では、産業カウンセラーの仕事内容、活躍の場、年収や求人の実情を、日本産業カウンセラー協会や厚生労働省の情報をもとに整理します。
産業カウンセラーの仕事内容:3つの援助
産業カウンセラーの活動は、大きく次の3つの援助に分けられます。
| 活動 | 具体的な仕事の例 |
|---|---|
| メンタルヘルス対策への援助 | ストレスや心の不調についての相談、ストレスチェック後のフォロー、休職者の職場復帰の支援 |
| キャリア開発への援助 | 仕事の選び方、異動・昇進・定年後の働き方などについての相談 |
| 職場における人間関係開発への援助 | コミュニケーションの研修、ハラスメント防止、働きやすい職場づくりへの助言 |
相談に乗るだけでなく、管理職向けの研修や、職場全体の環境づくりに関わることもあります。医師や保健師などの専門職と連携しながら、心の不調を予防することが大きな役割です。
産業カウンセラーが活躍する場
- 企業の相談室・人事部:社員の相談窓口、メンタルヘルス対策の担当
- EAP(従業員支援プログラム)の会社:企業から委託を受けて、社員のカウンセリングや研修を行う
- 公的機関:ハローワーク、自治体の就労支援窓口、若者の就職支援施設など
- 教育機関:大学の学生相談室やキャリアセンター
- 独立・副業:個人向けのカウンセリング、研修講師
協会によると、これまでに資格を取った人は累計で約7万人です。実際には、人事・総務・管理職などの本業を持ちながら、仕事に「聴く力」を活かしている人が多い資格です。
産業カウンセラーの年収と求人の実情
産業カウンセラーだけを対象にした年収の公的な統計はありません。参考になるのは、厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)の「キャリアカウンセラー/キャリアコンサルタント」のデータです。この職業には「産業カウンセラー(事業所内相談室)」も含まれています。
| 年収 | 583.3万円(令和7年賃金構造基本統計調査) |
|---|---|
| 平均年齢 | 41.7歳 |
| ハローワーク求人の賃金(月額) | 26.3万円(令和7年度) |
| 有効求人倍率 | 0.19 |
※この数字は「カウンセラー(医療・福祉施設を除く)」全体の値で、産業カウンセラーだけの数字ではありません。
有効求人倍率が0.19と低いことからも分かるように、「カウンセラー」だけを専門にする求人は多くありません。求人は契約社員や非常勤のものも多く、資格を取ってすぐにカウンセラーとして高い収入を得るのは簡単ではありません。
そのため、産業カウンセラーの資格は、次のような形で活かすのが現実的です。
- 人事・総務・管理職として、社員の相談対応やメンタルヘルス対策に活かす
- キャリアコンサルタント(国家資格)とあわせて取り、就職支援やキャリア相談の仕事に就く
- 研修講師やEAPの仕事で経験を積み、独立を目指す
キャリアの相談を仕事にするならキャリアコンサルタントも
相談の仕事に就くことを目指すなら、国家資格のキャリアコンサルタントもあわせて検討しましょう。企業の人事やハローワーク、人材会社などで、相談業務の求人の条件になっていることがあります。厚生労働大臣が認定した養成講習を修了すると受験でき、オンラインで受けられる講習もあります。
産業カウンセラーとキャリアコンサルタントの違いは、こちらの記事で比較しています。

キャリアコンサルタントになるまでの流れは、こちらの記事をどうぞ。

産業カウンセラーになるには
産業カウンセラーになるには、日本産業カウンセラー協会の養成講座を修了して、「産業カウンセラー2級」の試験に合格するのが一般的です。養成講座の費用や試験日程、合格率は、こちらの記事で詳しくまとめています。

まとめ
- 産業カウンセラーの仕事は、メンタルヘルス対策、キャリア開発、職場の人間関係づくりの3つの援助
- 活躍の場は、企業の相談室・人事部、EAP、公的機関、大学など
- 産業カウンセラーだけの年収統計はなく、カウンセラー専門の求人は多くない
- 本業に活かすか、キャリアコンサルタントとあわせて取って相談の仕事に就くのが現実的
